知っておきたいガスの安全:夏場の高圧ガス保管・輸送の注意点
こんにちは。マスコール技術部です。
梅雨が明ければ、いよいよ本格的な夏がやってきます。気温が35℃を超える日も珍しくなくなり、車のハンドルが熱くて握れない――そんな季節になりました。実はこの「暑さ」、高圧ガスを扱う私たちにとっては、ちょっと立ち止まって確認しておきたいタイミングでもあります。今回は、夏場ならではの保管・輸送の注意点を、改めて一緒におさらいしていきましょう。

■ なぜ夏場は「温度」に気をつけたいの?
高圧ガスの容器(ボンベ)は、温度が上がると中のガス圧力も高くなるという性質を持っています。冬は問題なく扱えていた容器でも、真夏の直射日光や閉め切った車内では、思っている以上に容器の温度も上がってしまうことがあります。「いつもどおり置いておいただけ」が、夏場はそうもいかない――そこが注意したいところです。
■ 保管するときのポイント
【Point 01】容器の温度は常に40℃以下に
法令上も、容器は常に40℃以下に保つことが求められています。直射日光が当たる場所では、夏場はあっという間にこの温度を超えてしまいます。
【Point 02】「直射日光を避ける・風通しのよい冷暗所」が基本
屋外保管の場合は、屋根やよしずで日差しをさえぎる工夫を。屋内でも、熱がこもりやすい場所は避け、換気の効いた涼しい場所を選びましょう。
【Point 03】転倒・転落の防止を忘れずに
基本のことですが、これも安全の土台です。容器はチェーンや専用ラックでしっかり固定し、転倒・転落を防ぎます。
容器をアスファルトやコンクリートの上に直接置くと、地面からの照り返しで容器が予想以上に熱くなることがあります。すのこや台を一枚かませるだけでも温度上昇を防ぎます。
■ 輸送するときのポイント
【Point 04】真夏の車内・荷台は「高温の箱」になる
外気温が30℃でも締め切った車内では、50℃以上になることがあります。容器を載せたままの状態は、ほんの少しのつもりでも、その車内放置が思わぬリスクにつながります。
【Point 05】日差しをさえぎり、風を通す
荷台はシートで覆って直射日光を防ぎつつ、こもった熱が逃げるよう通風にも意識します。「覆う」と「換気する」、どちらも大切な対策です。
【Point 06】積み込み前・到着後のひと手間を
出発前にバルブやキャップの緩み、漏れがないかを確認します。長時間の移動では、休憩のたびに容器の状態を見る習慣をつけると安心です。
「少しの距離だから」「すぐ戻るから」が、夏場はいちばん危ない油断ポイント。短時間でも容器を高温の車内に置きっぱなしにしないようにしましょう。
■ 出発前・保管前のチェックリスト
✅ 保管場所は直射日光が当たらず、風通しのよい場所になっているか
✅ 容器の温度は40℃以下に保たれているか
✅ 容器はしっかり固定され、転倒防止ができているか
✅ 輸送時、容器を車内・荷台に長時間放置していないか
✅ バルブ・キャップの緩みや漏れがないか確認したか
✅ 保管場所には、消火器等の防災資機材が常備されているか
暑い季節も、ひとつひとつの「いつもの確認」を大切にすることが、いちばんの安全につながります。上記チェックリストを参考に、こまめにチェックしていきましょう。
次回も、季節に合わせた安全のお話をお届けします。

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